真田風雲録
中村錦之助主演のコメディ時代劇。
主人公は猿飛佐助。幼い頃隕石の落下により不思議な力を得て人の心が読めるようになり、超能力のような力を得た佐助はその能力を使い大坂の陣で敵を倒していく。
物語の背景は主に大阪冬の陣から夏の陣にかけてだが、軸になっているのは佐助と霧隠才蔵(お霧)のラブストーリー。
人の心が読めてしまう佐助はお互い心を寄せるにも関わらず恋愛に臆病でお霧をつけ離してしまう。
最大のクライマックスは佐助とお霧のキスシーンでしょうか。
真田ファンの期待する真田丸や十勇士の活躍場面は無く、ストーリーには必須の千姫や茶々、真田幸村等のキャラクターは抜けた感じのコメディー仕立て。
大阪城内でどんちゃん騒ぎするシーンもあれば戦いのシーンまで、使われる音楽はミュージカルっぽいものや軽快な行進曲。
時代背景から来る緊張感や登場人物それぞれのドラマというものはない。
服部半蔵との忍者対決シーンも何度かあったがこれまた軽快な歌や忍者隊が列になって踊っているような演出。
ただ、若かりし錦之助はカッコ良かった。たまに見られるはにかんだ笑顔がたまらない。
歴史好き、真田ファン!という視点で観るとポカンとしてしまうので、割り切ってツッコミながら観れば展開を待てるかもしれない…。
個人的にコメディ(娯楽)時代劇は好きなのだが、ここまでに史実上人物とストーリーをドタバタコメディにされると拒絶してしまうということが判った作品でした。